0人が本棚に入れています
本棚に追加
どこかの世界から飛び出したアタシは、
どこに行けばいいのか分からず、ただその場でうずくまるしかありませんでした。
音が聞こえます。光もさします。そして人もいます。アタシと違う格好をした、人。
違う格好をした人が、アタシに何かを問いかけます。『言葉』が分からないアタシは、ただ、見つめるだけ。
いつの間にか眠りついたアタシが目を開けると、黒く冷たい、たくさんの棒が回りにありました。
人では無い、何か大きな物が首を掴み、宙に浮き、アタシは大きな照明の下に下ろされました。
その時、何かがアタシの頭を駆け巡りました。この感覚どこかで……。何か聴こえる、危機迫る形相をした顔で、あぁ、何?聴こえない……『逃げて!!』
ごめんね、あなたを最後まで守れなくて、ごめんね。私は、人ではない、彼を愛して、あなたが生まれた。彼等がいつかやって来ることを私は分かっていた。分かっていたのに、ごめんね、ごめんね、ごめん……ね……
最初のコメントを投稿しよう!