月曜日

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信号の黄色が点滅する夜の帰り道。街灯に群がる夜光虫。時折、沈黙を破る自動車の通過。 こんな静寂な夜に日比谷充(ひびや みつる)は日課であるジョギングをしていた。上下青のナイキのジャージでシューズもナイキで合わせている。彼が走るコースは新橋の中央通りから並木通りを抜け、新橋公園をループし、世田谷区まで戻るといったコースだ。 30~40分かけ、走り終わると風呂に浸かり、ビールを一杯飲む。このときの至福は彼にとって生きがいであった。時計を見ると12時を過ぎていた。
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