エピソード10

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「・・痛い・・・。」 翌朝、私は最高に最悪な気分で目が覚めた。 動く度に全身に走る痛み。 熱を出した時のような不愉快な暑さ。 呼吸をするのもダルいような倦怠感。 ・・それから、頬に感じる違和感。 私は嫌な予感を感じつつ、サイドテーブルに手を伸ばし手鏡を掴んだ。 恐る恐る鏡を覗き込んで絶句した。 ・・最悪・・・。 頬が赤く腫れている。 昨日は全く痛みなんて感じなかったけど。 アリサは手加減無しで私の頬を叩いたらしい・・・。 時計に視線を移すと7時30分。 学校に行くなら準備をしないといけない時間。 このくらいの腫れならメイクで誤魔化せるけど・・・。 制服に着替えるのは無理かもしれない。 今日まで休もう。 私は持っていた鏡を布団の上に放り投げた。 とりあえずタバコでも吸おう・・・。
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