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「もぉー、真璃のばか」
「なんでよー?たまにはいいじゃない!天宮さんもいつも断られてかわいそうだよ」
「だけど…私、天宮さんちょっと苦手なんだよね」
「そんなこといわずにさっ!明日だけ付き合ってあげなよ!」
「……うん」
「ばっくれんなよ(笑)?」
「やんないよ!」
そんなことを話している間に麻美ちゃんがステージから男2人を引き連れて戻ってきた
「ただいまー」
「おかえり麻美ちゃん、そちらの二人は知り合い?」
「さっきナンパされたの、良樹くんと拓斗くん」
「ちーす」
「どもっ!」
「あっ、由稀菜さん!さっきと同じお酒くれません?」
「それ俺らにもお願いできる?ちなみにいうと俺ら18だから一応未成年なんだけど…飲ましてくんね?」
「いいわよ」
そう言い、私は3人分のお酒をカウンターに置いた
――――――……………
――――………
―……
「由稀菜さ~ん!おかわり!」
「ちょっと麻美ちゃん、飲み過ぎだよ?それにもう夜中の3時だし、そろそろ帰ったら?」
「いやだ~!家に帰ってもつまんないもん」
「はぁー、ねぇ真璃どうしよ」
「飲み疲れるのを待てば?もうそろそろダウンするでしょ?」
「だといいけど」
不安になりながらも麻美ちゃんのほうを見てみると…
ほんの数十秒の間に麻美ちゃんは片手にまだお酒の入ったグラスを持ちながら寝ていた
それから30分後
「麻美ちゃん!ほら起きて!家に帰ろ?私が送ってあげるから」
「ん………今何時?」
「3時30分だよ」
「え…?もうそんな時間か…送るって原付き?」
「車だけど?」
「免許は?」
「ない」
「………………」
酔いが醒めたのか若干顔が強張っている麻美ちゃんを連れ、私たちは軽の車に乗り込んだ
「由稀菜さん、ちゃんと運転できんの?」
「当たり前でしょ!今日の出勤だって車で来たんだから」
「死なないよね?私まだ14年しか生きてないんだよ?」
「心配しなくったって大丈夫よ!…あっ、発進する前に、麻美ちゃんの家ってどこ?」
「言うの面倒臭いから走りながら言うよ」
「了解!じゃあ行くよ」
ブォン ブォン ブォン!!
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