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そんな時、私の携帯が鳴った
「もしもーし」
『あ、ゆき?』
「どうしたの?幸茄さん」
『どうしたのじゃないわよ、あんた退学になったんだってね(笑)』
この人は幸茄おばさん
まぁ、私は幸茄さんって呼んでるけど…
お母さんの妹で私からしてみればお姉ちゃんみたいな存在な人
まだ歳も25歳だしね
ちなみにお母さんが35歳で、お父さんが37歳
「なんでそんなこと…あ、お母さんか」
『そう!そこでなんだけど…あんたさーどこでバイトしようか困ってない?』
「超困ってる!!」
『だと思ったわよ!どう?私の店で働いてみない?特別に社員扱いにしてあげるから』
社員扱い!!
これはまたとないチャンス…!
と、いうわけで
「是非、やらさせていただきます!」
「おう!じゃあ明日の夜迎えに行くから!」
「うん、まってるー!」
――――――……………
――――…………
――……
こうして私は幸茄さんの仕事場で働かせてもらうことになった
ずっと教師に反発してきて、最終的には教師にキレて殴って退学…
でも、退学になったおかげで不思議と縛りから解放された気分になった
明日から私の日常が変わる…
幸茄さんの仕事は夜の商売だから、これからは朝起きて夜寝るんじゃなくて、夜起きて朝寝るっていうふうになるんだろうな…
そんなことを思いながらもあっという間に次の日にちを迎えた
―――――pm17:00―――――
「ゆっきー!!」
「幸茄さん!今いくねー!」
「ちょっと幸茄」
「ん?どしたの姉ちゃん」
「本当に由稀菜をあなたの仕事場で働かせて平気なの?お父さんはいいって言ったけど、私はやっぱり…」
「大丈夫だよ姉ちゃん!私に任せときなって」
「えぇ……」
―――――……………
――………
「じゃあ行ってくんねー」
「気をつけてね」
「うん」
お母さんに軽く引き止められながらも"大丈夫大丈夫"といって幸茄さんは車を出した…
これからどんな仕事が私を待っているのか……
私は幸茄さんの車の中で柄にもなくずっと緊張していた
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