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数年後、俺の暮らしは一変した。
小さいマンションで過ごしていた過去の俺とは打って変わって、今は日本を離れ、海外の広大な土地を買い、豪邸に滞在していた。それも全てこの腕時計があったからこそだ。俺は過去に行きあらゆる所から金をかっさらい、すぐに腕時計を使い現在へと逃げてきた。
しかし、
俺はこの文明の利器の便利さに溺れていた。
この環境がずっと続くなんてありえないのだ。
事態は一変した。
突然俺の部屋の窓ガラスが割れたのだ。何重にも重ねてある窓ガラスが割れたことに、俺は訳がわからなくなった。
割れた窓ガラスの隙間から、何人もの人間が俺の部屋へと入ってくる。連中は銃を一斉に俺に向け構えた。
「なんの真似だ!!」
俺は叫んだ。しかし連中には何の反応も返ってこない。そう思っていると連中の背後から偉そうな輩が現れた。
「…こいつがそうか」
「はい巡査、この男が野々村淳です」
「よし、射殺しろ」
部屋からは無数の銃声と、俺の叫び声が響いた。
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