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「何かいやなことが起きてる」
彼女の声は恐怖に震えている。義人はフロントに電話をかけた。しかし、何度コールしても人は出ない。
義人は洗面所で顔を洗う。今の状況を冷静に把握し、どうすべきか考えるため。
この部屋は管理人室側からのロックがかかっていて、内側からは開けられない。扉のすぐ外では、普通では考えられない異様なことが起きている。
二人は、邪悪な何者かに出会うことなくこの部屋から逃げ出さなければならない。
五〇三号室の案内を見ると、部屋は五階。南側が広い道路に面しているはずだ。
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