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義人は軽くアクセルを踏むと、三河安城駅の北口を出た。
「瑞樹さんは安城に住んでるの?」
「わたし岡崎です」
「そっかぁ。JRで来たんだね」
「そうよ。新幹線の駅はないの」
瑞樹は僅かに目を伏せた。
義人の右手がミッションレバーに伸びる。そのすぐ脇に瑞樹の太股がピンと張ったまま伸びている。瑞樹は膝を縮めシートに浅く座っている。
「とっても可愛いよ」
瑞樹は義人の言葉に小さく微笑む。
「ありがとう。気に入っていただけて嬉しい」
瑞樹はそう言うと両手でミニスカートの裾を押さえた。その仕草が返って彼女の姿を淫らに見せる。スカートが股間に押し込まれ、太股の付け根間際まで露わになった。
「ちゃんと前見て運転してよね」
「ああ」
義人は信号が赤であることを確認し車を停止させる。
「この辺に、ホテルはあるの?」
「うん。次の交差点を右」
瑞樹はそう言うと義人の顔を覗き込む。二人は初めて間近で向き合った。
小皺も弛みもないぴっちりとした頬や目尻。細くしなやかな鼻。二重の大きな瞳と視線が交錯する。希に見る美少女だ。
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