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「大丈夫? 怪我はない?」
「ああ……大丈夫、だ」
こうして傍らに居てくれる彼女に、惹かれていく自分がいる。彼女はどう思っているのか……それが気になってしょうがない。
ナナは女性として魅力的だが、正直タイプじゃなかった。どちらかと言うと、瑠花のような可憐な女性がタイプだ。
だが、今はナナだけを見てしまう。彼女にずっと、傍にいて欲しいと願ってしまう。
「ナナ……俺……」
「無理に喋らなくていいよ。あんたが起きるまで、側にいるから」
口からでた言葉は、ナナに押しとどめられてしまった。
今は彼女に甘えることにしよう。
勇は、ナナの膝の上で目を閉じた。
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