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咆哮が上がり、大気が震えた。
我に返る。遅かった。放たれた羽毛が、体に突き刺さる。
「ぐあっ!」
スカルは地面に倒れた。
立ち上がる。ハーピィ・ドーパントの足が、目の前にある。蹴り飛ばすつもりだ。
腕を交差させ防御する。強烈な衝撃。スカルは地面を転げだ。
「ぐ……」
意識がぼやける。体が重い。このままでは、負ける。
「頑張って」
声が聞こえた。大切な人の声だ。その人は近くにいない。だが、確かに聞こえた。
意識がはっきりとする。
踏み潰そうとするハーピィ・ドーパントの足を、スカルはかわした。
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