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「あんた、あの女と何したのよ!?」
目を覚ました勇は、ナナにそう言われて戸惑った。
あの女とは、恐らく小夜子のことだろう。
「別に……何もしてない」
「嘘つかないで! あの女は、あんたの……」
ナナが悔しそうな表情をしている。握られた拳がわなわなと震えていて、身の危険を感じる。
「お、落ち着けよ」
「落ち着けるわけないでしょう!!」
声を上げ、ナナは拳を壁に叩きつけた。壁が、へこんだ。
「………と、とりあえず、コーヒーでも飲もうか」
家を壊されては堪らない。
勇は、ベッドから降りた。
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