Ｓの意思～スカルを継ぐもの～

Ｓとの決着／ブラックダイヤモンド

｢貴方の癖はわかっています。その攻撃は、私には当たりません｣

その言葉は本当だった。
光弾はブラックダイヤモンドに防がれ、隙をついた射線も避けられる。
強力な内部破壊能力をもつ光弾も、当たらなければ意味がない。

(このままじゃ……)

勝てない。
言葉が脳裏をよぎり、集中力が切れる。動きが鈍る。サーティーン・ドーパントは、その隙を見逃さない。
無数のブラックダイヤモンドが、スカルを包囲した。

｢勇、避けて！｣

ナナの必死の叫びは、しかし勇には届かない。
スカルの全身に、ブラックダイヤモンドが殺到した。