766人が本棚に入れています
本棚に追加
「自力でブラックダイヤモンドを砕いた? そんな馬鹿な」
言葉を吐き捨てるサーティーン・ドーパントに、二人は視線を移す。
「勇、いける?」
「ああ、大丈夫だ。ただ……」
スカルメモリが手元にない。サーティーン・ドーパントの後ろにある、穴のなかに落ちている。
「あいつは、私が引き付ける。あんたはメモリを」
言うと、ナナは構えをとった。見慣れた構え。そして、奴を手招きする。
「来なよおばさん。私が相手になるよ」
「お、おばさん……?」
勇から見て、小夜子はまだおばさんと呼ばれるには早いと思う。
だが、ナナの挑発は、目に見えて効果があった。
最初のコメントを投稿しよう!