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歳は、21。
結構なイケメンさん。
数学の教師。
ちなみに、まっすーは、あたしがつけました!
あたしは、数学がきらい。
だから、いつも、数学が始まる時間には、屋上へ行き、サボっている。
だが、今日は、
風間のおかげで
授業に出るはめに…。
すると、まっすーが、あたしが立っていることに気が付き、口を開いた。
「おい、お前、何、つっ立ってんだ?さっさと席つけ。授業始めるぞ」
「はい…」
まっすーはあたしが返事をしたことを確かめると、前に戻っていった。
そしてあたしは…
「はぁ…」
とひとつ溜め息をつき、
仕方がなく、席についた。
はぁ…。風間が変なことしなきゃ今ごろ屋上で…。
そんなことを考えていると
「じゃあ…この問題を~」
という、まっすーの声が。
まっすーは、目があった生徒を当てる。
生徒達は、一斉にまっすーから視線を反らす。
ヤッバ…!!
あたしは、すぐさま教科書で顔を隠そうとしたが、
「じゃあ…桜小路!」
…遅かった。
あたしは、再び「はぁ…」と、溜め息をつき、立ち上がった。
しぶしぶ黒板に向かう。
黒板の目の前に着き、
黒板を見ると…
な…
なにこれ。
「全然わからん…」
全く分からん。
「どうした?桜小路」
隣では、まっすーが何も知らないと、言うような顔であたしに尋ねてくる。
あたしには、答える余裕もないと言うのに…。
全く分からん…。
もはや何がどう分からないのかすら分からない…。
あたしってこんなバカだった!?
あたしは、黒板の問題を見つめながら、固まってしまった。
背後からは、生徒達のクスクスという笑い声が耳に入ってくる。
数分たった頃、まっすーがやっとその様子に気付いて「桜小路、もういい。席つけ」と、言った。
あたしは、「はい」とだけ言って、席についた。
周りの生徒は…
…笑っている。
恥ずかしいっ!!
やっぱサボった方がよかった…。
その後も、まっすーに指されたことは、何回かあったが、その度に意味が分からなく、「…分かりません」と言って、答えなかった。
…その度に生徒に笑われた。
ったく!!
さっきから笑いすぎでしょっ!!
お前は、出来んのかよ~っ!!
あたしは、笑われる度、そう心の中で叫んでいた。
…その後も、それは繰り返された。
キーンコーンカーンコーン…
チャイムが鳴った。
「これで今日の授業を終わりにする」
と、言うまっすーの声で、全員は、一斉に立ち上がった。
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