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まっすーが教室から出ていくと同時に、 「あぁ~…。 助かったぁ~!!」 と、あたしの口から言葉が洩れた。 生徒達は、休み時間に入り、いくつかの仲良しグループに別れて、ぺちゃくちゃ楽しそうに会話をしている。萠の方にも一人の女子が歩いて来た。 「萠~」 その女子はそう言いながら、萠に話し掛ける。 大之木 瑞穂。 あたしの親友?みたいなもの。 まぁ…幼馴染み。 「萠どしたの?頭でもぶつけた?」 「え…え?…何で?」 いきなりの瑞穂からの問いに頭が混乱する。 瑞穂からの問いは、基本的に主語がない。 だから、話しを理解するまで結構な時間がかかることは、言うまでもない。 「数学だよ!」 「数学…?」 先程の数学の授業は、思い出したくもないという萠とは、裏腹に、瑞穂は、数学の授業の話しを淡淡とかたる。 「うん!萠があんなに嫌いな数学の授業受けるなんて変じゃん!」 あぁ…。 そのことか…。 『あぁ~!それはね?風間から『放課後、教室で大事か話しがあるから』って書いてある手紙が回ってきて、告られるのかな?と思ってたら、遅くなって、サボりに行こうてしたら、もう、まっすーがいたんだ』とは、言えるはずもなく…。
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