27人が本棚に入れています
本棚に追加
ひやり
額に冷たいものが当たったのを感じて目を覚ました。
目を覚ますと妻がおろおろしながらこちらを見ていた。そんなに見なくてもいいだろうに。
体を起こそうとしたらぐらりと目眩がした。
そうか
「か、風邪引いてるんですから!無理なさらないでください!」
俺は風邪を引いていたのだ。
何で風邪引いたんだっけか
そんなことも考えられない程に頭が痛い。
額に手をやれば先程妻が乗せた濡れタオルがあった。氷水に浸していたのかキンキンに冷たい。けれどそれが逆に気持ち良い。
「…熱、」
「熱、ありますよ?だから今日は一日安静にしててくださいね?」
「…すまない」
「これも妻の役目ですから!」
えっへんとでも言うようにして妻は下へ降りていった。
もう少し寝よう。
最初のコメントを投稿しよう!