1797人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな俺が。
適当に女の子と遊ぶことはあるけど、本気にならないのはもちろん俺にとっての本気の相手がいるから。
菜穂。
好きだよ。
「……あんた」
「……何ー?」
仕方ないから準備をして、やっとで菜穂の隣を歩く。
登下校路。
学校までのこの時間が、俺の幸せな時間。
「また昨日女の子と遊んでたでしょ。しかも……聞こえてたわよ……その……」
菜穂は俺の顔を見ようとはせず、下を向きながらためらいがちにそう言う。
あ、赤くなってる。
しっかりしてるくせに、そういう話になると弱いんだよな。
……可愛い。
「……菜穂?」
「とにかく、あたしが言いたいのは! ……遊ぶなら他の場所にしてってことよ」
昨日、部屋に女の子を連れ込んだのは事実だ。
そしてそのままコトに及んだのも。
最初のコメントを投稿しよう!