目を閉じれば君がいる

……姉弟って、何

だって女の子から求めてきたし。

それを拒む理由もないですから。

女を抱くっていろいろと気持ち良いし。
肝心の俺が欲しい誰かさんは俺に見向きもしないからね。

「えぇ～」

「えぇ～じゃないわよ！　勉強に集中できないのよ」

……それに。

もしかしたら、菜穂が嫉妬してくれるかもしれないと思ったから。

淡い期待。

この様子を見る限りでは、そんな期待は無惨にも破れ去ってしまったようだ。

「……はあ」

「ちょっと何ため息ついてんのよ。つきたいのはこっち」

「菜穂ぉ～」

どうしたら、俺に振り向いてくれる？

俺のことを“弟”じゃなくて“恋愛対象”として見てくれる？

「……あたしのことはお姉ちゃんって呼んでって、何回言ったらわかるの」