兄を求めて三千里

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「今日も良い天気だわぁ」 近所の家の奥さんお初は今日も玄関掃除をする 冬が過ぎてピンク色の桜の散った花びらを集めていた 「かぁさん。そこに居たのか」 まだ幼さが残るがどこか凛々しい顔立ちの少年が一人後ろでお初を見ていた 彼はお初の息子、七生。鉄子の幼なじみだ すると…遠くから何か叫びながら猪並の突進力でこっちに走ってくる人影が見える 「お初さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんんんん!!!」 お初に体当たりになりそうなのをお初は巧みに避け、後ろの我が息子七生に体当たりを喰らわした
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