新小さな事務所

土曜日

『河田先生、失礼は承知でお願いします、事務所で取材をさせていただきたいです』

私は、先生を見つめた。

『いいですよ。それなら電話の時点で言ってくださればよかったのに』

河田先生は、軽い。

『良いんですか？ありがとうございます、ご都合は…』

ちょっと待ってと河田先生は、鞄から手帳を取り出す。

先生は、フンフンと頷きながら手帳から顔を上げた。

『来週の火曜日…夕方なんてどうですかなうちの事務所の連中にも伝えておきます』

『解りましたありがとうございます』