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コンコン…
「誰?」
ドアをノックする音の後に部屋の中から質問の声があがった。
「アリエッタ…です。書類、届けにきた…です。」
「あぁ…、アリエッタか。入りなよ。」
「失礼します、です。」
そういって、ドアを開けて入ってきたのは、ピンク色の髪が似合う少女。
アリエッタと呼ばれたこの少女は現在導師守護役として神託の盾騎士団で働いている。
幼いころは獣に育てられ、獣と心を通わすこの少女。
そんな彼女をみて、導師イオンは何かを考えているような表情を出す。
「あの、イオン様?アリエッタ…変な顔してる…ですか?」
イオンの視線に気付いたアリエッタはそう聞き出す。
「いや、ただアリエッタはよく働いてくれるなって思ってさ」
「イオン様のお手伝いをする…それがアリエッタのお仕事、です」
そう言って微笑む彼女を僕は健気だと思った。
僕はもうすぐガラクタになる存在なのに、こんなにも一生懸命働いてくれている。
そんな彼女に
少しでも仕事のことを忘れてもらいたい。
僕を導師としてではなくイオンとして
君にみてもらいたい。
「ねぇ、アリエッタ。
これから少し僕に付き合ってよ」
2010.6/15.end.
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密かにアリエッタに想いを寄せる被験者イオン様
イオン様のためにならなんでもするアリエッタ
そんな関係いいですよね←
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