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立ち上がる市。
「まぁ今日も来ていたのね」
そう言いながら歩みよる。
「ほぅ あの鶯は
毎日来ておるのか?」
又十郎も立ち上がる。
「はい 昨日は見てませんが
毎日こうしてやって来ては
私を穏やかな気持ちに
させてくれます。」
照れながら又十郎をみる市。
「ふむう‥」
又十郎は風流な来訪者に
少し嫉妬でもしたのだろうか?
はたまた、
自由な翼に気を悪くしたのか?
それはわからないが
少し意味深な返事をして
鶯を見つめた‥
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