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｢…チッ｣
さっと背を向け立ち去る。だが、今まで畏怖の色を浮かべていた輩の顔が笑みに変わっていく。
｢トドメをささなかった、自分を恨めーッ!!｣
そう叫び、ポケットからバタフライナイフを出して襲い掛かる。
｢バレてるっての｣
しかし帝は動じない。
後方の敵を見てもいないのに、ナイフの軌道をかわしながら素早くしゃがみ、背面から足払いをして敵を転かす。
そして片足でしか立ってないバランスを崩した相手にすかさず自分の背中で吹き飛ばし、倒した相手の右手首を踏みナイフを手から外させる。
｢わ…悪かった!!助けてくれ!!｣
帝は慈悲を求める声に耳を傾けることなくナイフを拾い手に持つ。
そして相手の鳩尾に足を移動させた。
｢人を殺そうとしといて、都合が悪けりゃ自分は助けてくれ？｣
相手に刃を向ける。
｢そりゃ無理だぜ｣
そして悲鳴が泣き叫ぶ中、帝は勢い良くナイフを振り下ろした。
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