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「…ん?」
帝は背中が些か風通しが良いことに気が付く。
「あれ?」
背中に手を当てると本来無いはずの切れ傷があった。
「まさか…」
急いで服を脱いで見てみたら、やはり上着がスパッと切れている。
それは切りかかれた時、完璧に避けたつもりが服を掠めており、制服の上着が切れていたのだ。
それを知った途端、髪の毛をかきむしり空を眺め、吠える。
「おいー!また文句言われるっ!!」
それも足で強く男の腹を踏みつけながら。
もはや鬼に匹敵するのではないかというほどの形相であった。
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