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「おい!!お前!!」
ナイフは顔には刺さっておらず、顔のすぐ真横のコンクリートに刺されていた。
なので、生きているのだが
返事はない。
それは最後に躊躇無く振り下ろされたナイフが原因で気を失ってしまっているみたいだった。
「おいおい…」
(参ったぞ…)
(そこに寝ている奴から金を奪うのは簡単だけど、無抵抗な奴から取るのは嫌だし…)
(けど、また文句言われるのもな…)
腕を組みながら必死に考える帝。
誰が想像できようか。
周りからは"皇帝"と恐れられている人物が、たかが家族に文句を言われることを気にしているなんて。
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