46人が本棚に入れています
本棚に追加
『君が言ってるのは、ただの理屈を並べて自分を正当化してるだけだ。本当に死にたいのなら幾らでも死ねたはずだろう?』
『…』
返す言葉が無かった。
『甘い、甘すぎる。そんな簡単に「死ぬ」なんて言うもんじゃない、生きるためにもがいて、絶望して初めて生きる意味を見失って「死ぬ」というのなら。百歩譲ろう』
俺は、また下に目線を逸らす。
『それに親を亡くしたぐらいで死にたいなんて、よくそんなチンケな考えが出てきたね。それは卑怯だ、名前が泣いている』
俺は睨む。
こんなボロクソに言われていいのか?
卑怯?俺が卑怯だって言うのかよ?
いくら偉い人だからって、そんなに言っていい事じゃねえ
俺は強く睨んだ。
最初のコメントを投稿しよう!