チャーリーへの鎮魂歌

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その時チャーリーは老人の酒臭い息にうんざりしなかまらも、少なからず興味をおぼえたのだった。彼はニューヨークに出て来て日が浅かったので、この老人と親しくなることは悪くないように思えたからだった。チャーリーの育ったオクラホマ・シティや、演奏の方法を学んだケイシー(カンザス・シティ)にはこういったたぐいの男たちが何人もいて、決して馬鹿にできない話や、街の新旧の情報を頭に詰め込んでいたものだった。ただ、このジムがあの連中と違っている点は、盲目であることと「わしたちカラード」と言ったジム自身は白い膚をしていたことだった。チャーリーはそのことを額面どおり白人の戯れの結果なのだと受け取ったが、ミントンズの支配人テディの考えは違っていた。「ジムだって。あの盲目の。そうだね、俺は一度奴の口から自分はオクトルーン(1/8混血)なんだと聞いたことがあるよ。だがね、クリス。街の口うるさい者たちは、ジムのことを本物の白人かもしれんと言っるよ。奴は白人にも俺たちにも悪どい商売をやっている、何かわけがあってこのハーレムなんぞにいるんだとね。まぁ目糞鼻糞を笑うってことかね。だが知ってのとおり俺はアラバマで生まれて、今まで国中を渡り歩いてきたから言うんじゃないが、注意したほうがいい」
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