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その言葉にさっき怒った同様の赤面で、菫は立ち上がり彼に向き直る。
「ななな、、なによそれ!!みるわけないでしょっ!!もう帰る!心配して損したっ!」
そういってばたんっと勢いよく扉を閉め、菫が走り去っていく。
訪問者がいなくなった部屋で、茜はやっと表情を緩め、ふうと息を吐いた。
「ほんとのこと、いえるわけないだろ・・・」
(まったく、いつまで本当のことを隠していくつもりだ?よく今までバレないでいられたものだな・・)
茜の指先から、ずしんとした気配。
そっと視線を自身のはめている黒曜石が埋め込まれている指輪に移す。
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