狂った時計の針

5/6
前へ
/437ページ
次へ
「さぁアリス、行こう」 「行くって……どこに?」 「不思議の国さ」 さぁ行こうっと伸ばされた仮面の男の手をアリスは見つめる。 私は何を考えているの? 一瞬、私はこの手を取らなくちゃいけないと思うなんて…… どうして……どうして 私は手を伸ばしてるの? アリスはゆっくりと手を伸ばしていく。 だ、ダメ! この手を 取っちゃダメ!! 戻れなくなる…… 仮面の男の手に何かを感じた。 何か、嫌な予感がアリスの頭の中を襲う。 でも、伸ばした手を止めることはできなかった。
/437ページ

最初のコメントを投稿しよう!

525人が本棚に入れています
本棚に追加