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びっくりして塞いだ目をそっと開けた僕は、ぽかんと口をあけた
それは、大きな大きなねじりパンのような豆のつるだった
豆のつるなんて見たことないけど、童話の「ジャックとまめの木」に出てきた絵とそっくりだった
たしか、このつるをずっとずっとのぼって、雲の上に行くと、金の卵をうむニワトリと、なんでも出てくる魔法のツボがあるんだ
…それがあれば、ほしかったゲームも、自転車も、なんでもかんでも思い通りだ
ぼくはえへへと笑って、急いで一番大きなリュックサックをしょって来ると、つるにぐっと足をかけてのぼりはじめた
運動はけっこう得意なんだ
特に木登りは、お父さんがよくおしえてくれたから得意中の得意だ
豆のつるは初めてだから、ちょっとのぼりにくいけど
屋根をこえて外に出ると、冷たい風がひゅるっと吹いて寒かった
パーカー着てくればよかったな、と思っていたら、もう雲の上だった
びっくりするくらい、あっという間だ
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