そらまめ

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次の日は日曜日だった みんなでゆっくり朝ごはんを食べている時、僕は昨日の言葉の意味を、お父さんに聞いてみた 「お父さんも、お父さんのおじいさんに呼ばれたことがあるんだよ。一緒にお酒を飲もうってね。みんな自分のおじいさんに一度は呼ばれるんだ。それにしても、こんなに早いとは思わなかった」 「おじいちゃんは、せっかちな人だったものね」 と、おかしそうにお母さんは言った 「どうして、ぼくに教えてくれなかったの?」 「教えちゃいけない決まりなんだ。なぜかは、わからないんだけどな。それから、自分の子供には必ず木登りを教えること、これも決まり」 へんなの、とパンをかじりながら思った 「そうだ、あずかったものがあるんだ」 僕はラブレターをもってくると、おばあちゃんに渡した 「まあまあまあ」 おばあちゃんはほっぺたを赤くして、嬉しそうにそれをうけとった。ちょっと、涙ぐんでいた
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