戦闘訓練(前半)

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土方たちが近くにくると男たちが立ち上がり、1人が 「生徒会長、副会長の三人だな?」 と日本語で聞いてきた。 日本人が話しているようななめらかさに三人は驚きながらもうなずいた。 男もうなずくと、これからのことについて日本語で説明を始めた…………。 「我々はお前たちに望む武器と食料を送る。 その後1ヶ月お前たちに戦闘訓練の期間を与え、その後我々の攻撃を3日間しのげば我々は日本にはザーマイン神の加護があるとみなし即効撤退するが、もし3日間でお前たち全員の戦死が確認された場合日本をザーマイン神に見放された国としてテロ活動を開始する。」 理不尽すぎる………………。 三人の生徒会員はそう思ったが口には出さなかった。 彼らを怒らせれば銃火器で攻撃されて全員なすすべもなく殺されるかもしれない。 ならば対等の条件で戦えるこの状況に変化を加えるべきではない。 三人は瞬時にそう判断したのだ。 そして土方は相手に一番気になっていた質問をした。 「俺たちが守る高校に攻めてくる兵隊の数と年齢層が知りたい。」 「数は千人。 お前たちと同じくらいだろう? そして年齢層だが、お前たちのところへ攻める兵隊に年齢などない。 お前たちが戦うのは死体に改良を加え、脳に無理やり電気信号を流して、ある命令のみをうけつけるようにした最近実用化した死人兵隊だ。 今回が初めての実戦投入で結果次第で実戦兵器として採用するかを決める予定だ。」 「死人?! 俺たちをいわばゾンビみたいなやつと戦わせる気か?!」 土方と相楽が驚愕の声をあげ、桐林が震える手で口もとをおさえた。 男は淡々と答えた。 「ゾンビといえなくもないが見た目は普通の人間と大してかわらない。 映画のように人間の死体に感染して数が増えるなんてこともない。 ただ意志はないから戦うなどといった単純な命令を一度インプットしたら冷徹に遂行する。 慈悲など期待したりかけたりしない方がいいぞ。 さぁ、説明は終わった。 お前たちは校舎へ帰れ。 俺たちは物資搬送の準備をする。」 こうしてザーカルド人との会合は終わった。
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