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ラッキーイエロー
思わず携帯のカメラで写真を撮った。
さすがに、インパクトのあるカラーが目を引き、鉄道ファンでなくても思わず見入ってしまう。
当然鉄道ファンにとっては幸運の極みである。
「指定を変更して良かった!」
と思わずひとりガッツポーズをしていた。
約1分間の停車後、東京方面へ向け発車した「ドクターイエロー」を見送り、気分を良くして5分後に到着した指定の列車に乗り込んだ。
レアなB席でしかもA席も空席だったので、ゆったりと座りお茶を飲みながら車窓を眺めていた。
検札も終えて、名古屋を過ぎた頃、車掌が話しかけて来た。
「お客様、大変申し訳ございませんがこの席を譲っていただけませんか?」
と。
何を突然に、どういうこと?
と心でつぶやき、怪訝な顔で車掌の顔を見た。
こちらの気持ちを察してか、さらに申し訳なさそうに、言葉を続けた。
「実は・・・」
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