ラッキーイエロー

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「自由席で、気分が悪くなった方がいらっしゃいまして、この席にご案内したいと思い、席を譲っていただけないかとお願いする次第です。」 と車掌は心底申し訳なさそうに依頼するのであった。 なんでおれの席なんだよ・・・ とあり得ない状況に不運を感じてしまった。 しかし、事情が事情なので譲らないわけではないが、普段なら文句のひとつも言うところだが、その日はドクターイエローに遭遇したせいか、快く車掌の依頼に応じたのであった。 「ありがとうございます。ご協力に感謝いたします。 では、代わりの席までご案内しますので私に付いてきていただけますか」 と促す車掌の先導で歩き始めた。
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