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笑いたければ笑え、独り身の学生ってのはそんなもんさ。
俺にとってクリスマスイブは普段の日とまるで変わらない。
違うのはスーパーで安売りをしているクリスマス用の食材が夕食になるだけ。
普通平凡。
つまらないと言われるかもしれないが、実を言うと結構この生活が気にいっている。
そりゃ迷惑な厄介事に巻き込まれるよりよっぽどマシだろ?
それに、せっかく手に入れた平穏を、早々簡単に手放したくないしな。
俺は赤いアパートを右に曲がって小さな公園に入った。
普段はガキの大声が聞こえる騒がしい公園も、今日は恋人達の幸せそうな囁きで埋め尽くされ、
ただ横切っているだけで吐き気がこみ上げる。
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