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おじさんと出会ったのは、いつの頃だっただろうか。
しかし今はおじさんとは呼んでいない。
「筒井さん」
そう、前方五十メーター程先に見えた背中に叫んでみた。
自分と筒井さんとの間には、大河の様に隔てる二車線道路が横たわる。
張り上げた私の声は、大型トラックのエンジン音に散り散りに掻き消された。
早く、はやく変われ
赤い信号機が心底嫌になる。足踏みをした。
筒井さんは先程から此方に気付いて、
笑いながらジーンズのポケットをがさつかせていた。
アレはきっと、煙草を探しているんだ。
緑色の箱に入ったマルボロ。
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