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「落ち着いた?」
それから30分くらい、私は智早さんの胸で泣いていた
「…ごめんなさい。突然取り乱しちゃって…」
「んにゃ、大丈夫じゃけ。誰でも思い出したくない過去の一つや二つあるモンやて」
平然と言ってのける
「智早さんにも…何か、あったんですか?」
不躾だと、解っていても尋ねてしまう
智早さんは、んー、と考えてから、一言
「あったっちゃあ、あったな、うん」
「そうなんですか…」
なんだが申し訳なくなる
「あっ、別に鈴仙ちゃんが気に病むことないで、ホンマ」
汗々と取り繕う智早さん
「んま、また今度な?今は楽しいこと考えや。これから2ヶ月くらいは神社に住むんやで。ソコでのバラ色で堕胎な日々を…」
ほわぁ~…と思い馳せる智早さん
やっぱり基本的にえっちなコトしか考えてないみたいだ
「クスッ」
思わず笑いが漏れる
「何さ、鈴仙ちゃん嫌なん?」
とりあえず、この人なら信じれる気がした
「…絶対嫌です」
「なんや釣れんのぉ」
楽しく過ごせればいいな
「あ、別にこれエンディングちゃうでな?」
「ここでまさかのメタ発言ですか!?」
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