空から女の子

4/6
前へ
/113ページ
次へ
ひゅーん そんな擬音語が似合う感じで私は落下する ちょっとずつ明かりか大きくなる ああ…人(?)生もこれで終わりかなぁ 出来るだけ楽に死にたいなぁ でもその前に隙間にお礼参りしたいなぁ 光が、私を包むくらい大きくなる 私は、ギュッと目を瞑った 「うげっ」 軽い衝撃がお尻に走る 予想より大分軽いことに内心驚く 結構な高さから落ちたハズだが、どこも痛くもないし血も出ちゃいない それとも、ここが死者の世界? の割には普通だしサボリ魔の死神も居ない どうやら私は生きている 隙間って便利だ 辺りを見回してみる 普通の道に林が両脇から迫り出している 薄暗くて良くは見えない ヤケに空気が臭い 他に探すように辺りを見回す 近くで河童が作ってたのを見た気がする、たしか火を使わない街灯 けいこうとうとか言う物が、夜の闇の中に煌々と輝いていた 「妖怪の山…?」 の割にはしっかり道とか整備されている でもあんなモノ作れるのは河童か外の世界の人間しか居ない 「あ、そういうことか」 成る程把握した どうやら外の世界に飛ばされたようだ あのババア絶対殺す 「いい加減どいてくんね?」 下から男の声が聞こえた
/113ページ

最初のコメントを投稿しよう!

162人が本棚に入れています
本棚に追加