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青い蒼い雲一つない深い空。
その青の深いところを一筋の白い線が延びていく。
降り注ぐ陽射しは強さを増し、もうすぐそこまで夏が来ていることを感じずにはいられない。
私は小高い丘陵の天辺にいた。大きなポフラの樹があり、陽射しを避けるには最適だった。
白いワンピースを着て、大きめの麦わら帽子を被り、少しだけ生い茂った芝生の上に腰を下ろしていた。
少し標高が高いこの場所は、まだ風が心地よく過ぎる。少女の頬を撫で、長めのストレートの髪を柔らかく持ち上げながら緑の風は過ぎて行く。
時折読みかけの小説をパラパラと捲りながら。
2年ぶりに眺めるこの景色は何も変わってはいない。緑と青の接するこの場所は、あの時のまま刻がそのまま止まっているかのようである。
そう…私は2年前から止まった刻を動かそうとしているのかもしれない。
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