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「このままじゃずぶ濡れになっちまう。雨宿りできそうなところを探さないと」
「あ! あそこにバス停があるよ!」
みなもが道路の前方を指差す。
そこには木で出来た簡素な小屋があった。少々古びてはいるが、雨をしのぐには十分だろう。
「早く避難しよう!」
「そうだな」
互いの顔を見て頷くと、二人はバス停に駆け込んだ。
それと同時に、雨脚が一気に強まる。しばらくは外に出られそうになかった。
「ギリギリセーフだったね」
「まったくだ」
二人は小屋の中に設置してあるベンチに腰を下ろした。
「雨が止むまで休憩だ。しばらく大人しくしていよう」
「はーい」
それから二人は口を閉じた。
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