学者観察日記。

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『The lightning flashed across the sky.』 窓の外が光るたび、しばらくして響く音に震える。 「城崎、城崎、」 城崎は呑気に珈琲を飲んでいた。しかもブラック。 なんてやつだ。 「どうかした?」 「お前雷怖くねーの?」 城崎はキョトンとした顔をしてから別に、と肩をすくめる。 「停電とかは?」 流石に真っ暗は怖いだろうと訊ねてみるが、 「むしろなってほしいね」 なんてほざきやがった。 それどころか城崎は笑って、だって絶景じゃないか。あぁそうだ。先に消しておこうか、なんて言って電気のスイッチに手を伸ばすから、慌てて止める。 「バカかてめー」 「相変わらず口が悪いな」 そう言ってまた笑う城崎。この余裕がムカつく。 その時、窓の外がいままでで一番光った。 「あぁ、次のは大きそうだね。大丈夫?」 城崎の予想を聞いて、思わず座りこむ。これじゃ怖いって言ってるのと同じだ。 「ほら、きた」 呑気な城崎の声を聞きながら、本当にきた物凄い揺れにじっと耐える。 長い。 「あ、」 城崎の間抜けな声。電気が、消えた。 停電だ。真っ暗。怖い。 .
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