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信太
「あ~情けない!私は恥ずかしいです!そもそも前田さんはですねえ!……」
反論に火が点いた信太がココぞとばかりに説教しようとすると、その言葉も言いきらない内に突然何かを思い出した。
信太
「いつもいつ……ん?…あッ!?」
突然何かを思いついた信太は驚きの表情に変わっており、その表情に丈治は思わず言葉を待ってしまった。
そして待つ事2~3秒…。
信太
「そ、そう言えば…仮の死って…」
丈治
「な、なんだよ…?」
信太
「カリィ~の日に似てますね?カレーの日だけに」
丈治
「知らねえよッ!!なんだカリィ~の日ってッ!? 今日はカレーの日じゃねえッ!!」
信太
「アハハハハ」
※ちなみにカレーの日は
1月22日だそうです。
またもやくだらないボケに付き合わされた丈治がだったが、信太は何故か笑顔で笑い続けていた。
コレは、信太が『イケる!』と思って溜めてまで言った言葉が、実際に出してみると、自分でも今のは面白くないと分かってしまったからだった。
そこで、これ以上ツッコまれない為にも笑い続け、あわ良くば全てゴマかせないかチャレンジをしていたのだった。
しかしこのチャレンジは無謀なだけで、その行為自体は逆に丈治の怒りをかうだけだった。
そして笑い続ける信太に丈治の怒りはますます増え、このままでは半蔵門ではなく、自分が殺されかねないと、更に大きな声で笑ってゴマかそうした。
信太
「アハ…アハハハハハハハハハハハハ!ヌハ!ヌハハハハハハハハハハハ!」
丈治
「だあァァァ━━ッ!!うるせえェェッ!!」
突然耳をつんざくような大声が部屋に響き、丈治は堪きれず両耳を押さえた。
そしてその大声をやめさせようと、立ち上がって信太の頭を拳で殴った!
ガンッ!
信太
「ハハハハハ…アギャッ!」
丈治
「やかましいんだよッ!!デケえ声出して騒いでんじゃねえ!!耳が痛てえだろ!」
信太
「オ…オォ…痛たたた…なにもグーで殴らなくとも…。軽いジョークじゃないですか…」
丈治
「何処が軽いんだよ!盛大にボケといてほざいてんじゃねえッ!」
殴りつけた丈治は信太をニラミ続け、鼻息荒く元の場所に座った。
そして不機嫌そうに自分の湯飲みに手を伸ばすと、その中にはお茶がもう入っていなかった。
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