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丈治
「……」
半蔵門
「ウ…マ、前田サン…」
その視線に気づいた半蔵門が丈治からゆっくり距離を取ろうとすると、豆鬼がその前に立ちはだかり、話しを聞かせる為に一喝した。
豆鬼
「そこで大人しくしておれ!コレから大事な話しがある!」
一喝さられた半蔵門は飛び跳ねるようにその場で正座をし、背筋を伸ばして聞く態勢を取った。
そんな半蔵門を見て豆鬼は呆れながらも歩き出し、改めて三人に説明をしようとテレビの横で座った。
豆鬼
「よし…。コレで三人揃ったな。では先ほど居なかった半蔵門の為に最初から説明すると、今、イギリスで話題になっておる誘拐事件についてある噂が出ておる」
「コレはまだ噂段階じゃが、河島の話しでは、その誘拐された子供の中で保護された者がおってな、その保護された子供が大人並の腕力を発揮するそうじゃ」
丈治
「大人並?それがこの事件とどう関係あるんですか?」
豆鬼
「うむ、現在調査中じゃから詳しい事までは分からんが、もしソレが真実であらば、身体のDNAを変更されている可能性が高い」
丈治
「いや、それはそうかも知れませんが…それはちょっと考え過ぎじゃないですか…?」
豆鬼
「うむ。小僧の言いたい事も分かる…が、ど~もワシには不安が拭いきれん…」
「一番に、子供が大人並の腕力を発揮する所か引っかかる。それだけの筋力を発揮するのであれば、骨格なども強化されね己れの身体がもたん」
「突然変異でそんな子供が生まれる事もあるかも知れんが、骨格までは間に合わんじゃろう」
「それに、今回の事件で現れるにはタイミングが良すぎる…」
「その事をふまえ、今回の噂を推測すると…その子供は人為的になんらかの肉体改造をされ、その身体になったと思われる」
「そしてそんな人為的な操作を出来る者が居るとするならば…それは、あのサロルド・ミッシェルしかおらん」
その人物の名前に三人の耳がピクリと動いた。
丈治
「ちょ、ちょっと待って下さいよ!話しが急すぎやしませんか!? サロルド・ミッシェルはアメリカに居るんですよね!? それがなんでイギリスの事件に絡んでいるです!?」
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