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異空間…。
それは現代の人間の科学力では決して辿り着けない未知の領域。
地球上に有りながら地球上ではない場所。
その未知なる空間の中心は "断空の歩み" と呼ばれ、全ての空間を繋ぐ事が出来ると言う。
その "断空の歩み" を守るように建てられた『豆屋敷』で、人間とモンスターが特殊な念波を使って話し合いをしていた。
~豆屋敷の一室~
豆鬼
『うむ、それでアノ件はどうなった?』
《豆鬼》
(まめおに)
丈治達を影からサポートするモンスター。(真祖)
特殊な力の持ち主で、異空間を自在に操る "力" を持っている。
河島長官
『……残念ながら…また連絡が途絶えました…』
《河島源造》
現日本国国防長官。
一年前の戦いの際、丈治達に協力した中心人物。
豆鬼
『ダメじゃったか…』
河島長官
『はい…今回も例のエリア55のあるラクマ地区に入った途端、連絡が途絶えてしまっています…』
豆鬼
『……またあそこか…』
豆鬼達は一人の人物の行方へについて話しをしていた。
その人物とは、約一年前の戦い中で取り逃していたサロルド・ミッシェル博士。
人間で有りながらミリアムに協力し、究極生命体タノンを復活させた天才博士。
ミッシェル博士はミリアム(タルクス)の敗北後、足早に戦線を離脱し、その行方をくらましていた。
そしてそのミッシェル博士がアメリカにあるエリア55で目撃されたと情報が入り、河島長官の協力の元、その詳細を探っていたが一年経った今でも依然として何も掴めないでいたのだった。
河島長官
『我々日本政府としても、これ以上調査員の消息不明者を増やさない為にも、大々的な調査団を日本政府の代表として派遣したいとアメリカ政府に要請を出しているんですが…軍事機密地区を理由に全て断られ続けている状態なんですよ…』
豆鬼
『……そうか…なかなか前に進めんな…』
河島長官
『……申し訳ありません…』
豆鬼
『いやいや、別に責めている訳ではない。お主達は良くやってくれているよ』
河島長官
『……』
豆鬼
『それに、国家と国家が連携出来ないのは毎度の事じゃ。元々すんなり事が運ぶようなら戦争などと言う愚行は起こる訳がないからな』
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