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アタシは園鷺結
たいよう幼稚園の園長の娘で先生をやってんだ。
「ゆいちゃん~体操のとちゅうだよ~」
おっと
いけねぇ
体操の途中だったぜ
結は園児に注意されると、再び体操を始めた。
「いちにさん…っと」
よほど運動好きなのか
園児達に引かれる程のハイテンションで体操をしている結だった。
「皆、おはよう」
「おはよっす」
体操が終わると、大人びた雰囲気のみきちゃんと優しそうな父親の相葉潤が、挨拶をしながら教室へと入って来た。
「おっす、おはようさん。今日も、みきは可愛いぞ」
結が挨拶をするとみきは、何も言わずロッカーに、鞄をしまうとそのまま椅子に座ってしまう。
「み、みきがグレたぁぁ!」
結はよほどみきちゃんが好きなのか、無視されたことに悲しくなり涙目になっていた。
「結、泣くなよ、いつものことだろ?」
潤は優しく結を慰めようとするが。
「う、うるさい…どうせまた…潤がみきを不良の道に導いてるんだぁぁー!」
「また、いつもの妄想か」
潤は、苦笑いしながら結の後ろ姿を見送るのだった。
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