136人が本棚に入れています
本棚に追加
「今日の放課後、どうする?」
そう言うと直樹は下駄箱の扉を開けた。
「そうだな、ゲーセンでも寄って帰ろうぜ」
数時間も後の計画を今立てるのも変だが、これが俺達流ってやつだ。
キィ
パサッ
「ん?」
「どしたー?忘れ物かー?」
「いや、これは…手紙、か?」
足元に落ちた封筒を持ち上げて、眺めてみる。
「誰から?」
「さあ?書いてない」
「誰宛?」
「俺、らしい」
裏に『春原亘さんへ』ってあるからまず間違いないだろう。
「なんだって?」
「なぜお前がそれを気にするのかが謎だ」
とりあえず封を切って、中の手紙をとりだした。
――――――――――――
春原亘さんへ
お話があります。
放課後、屋上に来てください。
待っています
――――――――――――
「だ、そうだ」
最初のコメントを投稿しよう!