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階段を駆け下り、
急いで下に着くと、
空には天の川がきれいに見えた。
いくつもの星が重なり、
美しく広がっている。
「わぁ……」
ちゃんと見ていなかったのは、私だったんだ。
もっと視野を広げれば、きちんと見えていたはずなのに。
「なぁ」
「ん?」
彼は私のほうを向いて、微笑む。
「俺はさ、お前よりきっとわがままなこと、今から言うよ」
「……何?」
私は彼の顔をじっと見つめる。
髪が、伸びたね。
少し、日に焼けたね。
だけど、彼は彼のまま。
相変わらず、愛おしいまま。
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