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男は携帯を取り出す。
「それ!! 私の!!」
身の回りを見てもバッグも無い…。
今、何時なんだろう…朱里にもし何かあったら困るからと1時間後に電話してと頼んであった。
その電話はかかってきたのかな…。
「ほら!! 父親に繋がる。
話せよ!!」
そう言って携帯を耳に当てられた。
プルルルル…プルルルル…。
何を話せっていうの?
あなたのせいで誘拐されましたって?
「もしもし、お嬢様ですか?」
この声…お父さんの秘書の長谷部さん。
「あっ…あの…父は…?」
声が震える…。
携帯を持つ男が私にナイフをつき付けたから。
「お父様は現在会議中です。
お急ぎで無ければ折り返しご連絡致しますが?」
すると私の耳から携帯は放された。
「おい!! そこにパソコンはあるか?
今から言うサイトにすぐアクセスしろ!!
大事な娘が今こんな状態だって、小笠原に見せてやれ!!
…良いから早くしろ!!」
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