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体は正直だ。
「ふん。好きにしろ。
電話の準備はできたか?」
ビデオカメラと繋がっているノートパソコンの前にいる男に、そう声をかけると男はOKのサインを手で出した。
そしてビデオカメラの電源が入り、何もない部屋に電話の呼び出し音が響く。
何?
携帯は使わないの?
その時だった。
ジョキッ!!
えっ…。
パラパラと私の足に落ちたのは、ずっと伸ばしてきた髪の毛…。
「ちょっと!! 止めて!!」
私の髪は20センチ程、バッサリ切られた。
「酷い…」
お母さんと同じ色の髪の毛…。
目から涙が流れる。
「やっと泣いてくれたか!!
顔UPにしろ!!」
「呼び出し音が長すぎる。
警察に通報した可能性が高いな」
パソコンの近くにいた男が言った。
そして電話は繋がる。
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