第1章 【誘拐】

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「もしもし。小笠原だ」 お父さん!! パソコンのスピーカーから父の声が聞こえた。 するとパソコンのキーを叩く音がカチカチと聞こえる。 「警察に通報したね?」 パソコンが喋ってる…。 「そっそんなことはない!! それより娘は!? 娘の声を聞かせてくれ!!」 「約束を守れない人間には聞かせられないよ。 それより金の準備はできたのか?」 ネット回線を通して電話してるんだ。 「そんなにすぐに用意ができるわけが無いだろう!?」 「じゃあ、タイムリミットは明日正午。 受け渡し方法はその時に説明する」 プツッ…。 ツーッ、ツーッ、ツーッ。 電話は切れた。 通話時間を計っている犯人はいない…。 ってことは逆探できないように海外サーバーを経由して電話したのかもしれない。 グイッ!! 「痛い!!」
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